#5「“地域密着”は、まず本当のエリアを決めることから始まる」

■ 「スタートは、材木屋の工事部門。当時は、リフォームなんて言葉はなかった時代。」

Q）アドック㈱の業務内容と特徴について教えてください。

小さなリフォームから新築戸建てまでの「家にまつわること」に幅広く対応する工務店です。地元の飯能市にしっかりと根を下ろした事業を行っています。元々は、飯能市でとれる「西川材」を扱う材木販売店ミズノ㈱の工事部門として約４０年前にスタートしたのが始まりです。先代社長が、先見の明のある人物で、「これからは材木販売だけでは、立ち行かない時代がくる」と考え工事部門を作ったんです。

Q）先代社長はとても先見の明のある方だったんですね。

そうですね。今みたいにマーケティングなんて概念のない頃から、色々分析をしていました。工事部門を立ち上げる時も、お取引先である工務店様に後継ぎがいるかいないかというのも全て調べ、判断材料にしていました。スタート当初は、大きな工事発注がくるわけもなく何かうちでも出来ることはないかと考えて始めたのが「営繕」の仕事だったんです。まだ、今みたいに「リフォーム」なんて言葉がなかった時代です。当時は大工さんも忙しくて、修理の依頼などがあってもなかなかすぐには対応しきれませんでした。　
そこに目をつけ、弊社は水まわりを中心とした営繕・修理サービスから一般のお客様とのお付き合いをスタートしました。

【リフォーム実績】左）工事前のキッチン　　　　　右）リフォーム工事後のキッチン

■「蛇口１個の交換が、新築の依頼につながった！小さな仕事から、信頼が生まれる。」

Q）営繕・修理サービスから、どうやって現在のリフォームのワンストップサービスに拡大したんですか。

日々細かな作業がほとんどだったんですが、お客様に呼ばれる時はたいがい生活の中で困っている時なんですよね。修理対応をしている時に、色々とお客様から生活の中で住まいの気になることを相談されていくうちに自然と情報が集まったみたいなところがありますね。知らず知らずのうちにお客様のニーズを集めていたみたいな（笑）もちろん、困っている時に対応するので感謝もして頂き自然とお客様との距離も縮まって、修繕からお付き合いの始まったお客様からリフォーム相談がくるという流れになっていったんです。一番記憶に残っているのは、蛇口１個の交換が新築に繋がった事例です。お客様が洗濯機の水漏れで困っている時に、お客様宅を建てた大工さんに連絡をとっても何日たっても折り返しの連絡がこない。そこでたまたまアドックの看板を見たお客様から電話連絡が入り、すぐお伺いして修理したんです。パッキン交換のみだったので、確か５千円か６千円くらいの仕事だったと思います。
そうしたら、１０年後お客様から「家を建て替えるので、相談に乗ってほしい」と電話を頂きました。初めは、私たちも忘れていたのですが「１０年前に洗濯機の水漏れを直してもらい、その時の対応を見て次に家を建てることあったらこういう会社にお願いしたいと決めていたんです」って言ってもらったんです。これは、本当に嬉しかったですね～。

【リフォーム実績】現在では、建て替え・新築含め大規模工事の受注数が多くなっている

「小さな会社が生き残る道は、リテールにあり！お客様は、きちんと見ている。」

Q）現在、大手メーカーがリフォーム部門に力を入れていますが。

そうですね。大手さんは、アドックのことは多分知らないでしょうね。弊社はそれでいいと思ってます。弊社が、大事にしているのは、「信頼」です。この地域のお客様にとって一番信頼される会社でありたいと考えています。細かな修繕対応サービスは、現在でも行っていてアドックにとってとても大切な生命線です。お客様はよく見てますからね。その小さなところから信頼を作っていくことが自然と大手メーカーとの差別化にもつながると思います。

「お客様と会う頻度が増えれば、必ず成約率もあがる！」

Q）限られた人員で、小さな修繕から新築までの業務をカバーするのは大変では？

もちろんそうです。だから、うちではカバーするエリアを決めています。会社から約１０ｋｍ圏内、車で約１５分～２０分というエリアをサービス地区と捉え徹底しています。地元密着というのは自分の会社規模にあった目の届く範囲というのをきちんと設定することから始まるのではないでしょうか。そのエリア内を、修繕などで日々飛び回っていれば、別のお客さまと偶然顔を合わせたりする機会もありますよね。
そんなとこから、別案件のお話を頂いたりとかするんです。「お客さまと会う頻度が増えれば、必ず成約率があがる」と考えています。

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インタビュー後編「感動はお客様の想像を越えなければ生まれない！」

アドック㈱
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