2020年10月23日(金)に発行された「快適あんしんリフォーム」会員向けのメールマガジン内でご紹介した、リフォーム産業新聞10月号の記事となります。

自社のニュースレターでOBの方と繋がりを強化し、売り上げを伸ばしている工務店です。

「自己開示」と「絆作り」で築き上げた信頼関係によって、厳しい状況でもお客様からしっかり受注できていることがうかがえます。

是非ご一読ください。
▼▼以下、記事内容です▼▼

滝島商店(東京都羽村市)はOB顧客に対してニュースレターを送ることで、リフォーム売り上げ2億円、新築5000万円の売り上げに繋がっている。販促のコツは「自己開示」「絆作り」がポイントだと瀧島忠典社長は話す。

【リポート/編集長 金子裕介】

ニュースレターの表紙。施主とのエピソードを語る

「自己開示」の手紙でリフォーム2億円

滝島商店では年に4回、ニュースレターをOBにDMしている。各回約3200件ほど。3年続けている。同社のメインとなる集客はこのニュースレターだけ。

コストは1回につき約40万円で、年間では約160万円ほどになるが、前期ではリフォームで2億円、新築で5000万円ほどの売り上げに繋がっている。

年間工事件数でみると、600件のうちリピートが7割。新規は近隣からの注文とOBからの紹介、地元での口コミだ。

なぜこれだけの注文に繋がっているのだろうか。瀧島社長はこう話す。

「買ってください、ではなく、自分たちを知ってくださいという『自己開示』の内容にすることが重要。私たちをよく知ってもらえれば、問い合わせをするハードルが下がると思っています」

実際のニュースレターはA4サイズ全4ページだが、売り込みはほぼなしで、「自己開示」ばかりの内容になっている。

例えば2020年7月号(右写真)のトップページは、10年前に新築を建てたお施主さんとのエピソードを画像付きで紹介。極力合板を使わず無垢材で仕上げたというエピソードを紹介し、要望にきちんと応える会社であること、施主とのつながりが深い会社であることを印象づけている。

「プライベートな話をすることが自己開示。ニュースレター読んだよと、声をかけてもらえるようになる」

また、中面(下写真)ではコロナ禍で厳しい地元の飲食店をサポートしたという自身の活動を報告。これはテイクアウトができる飲食店をSNSで紹介するプロジェクトだった。

ニュースレター中面では自身の近況、美容部門や職人の紹介など。売り込みは一切なし

さらに、同社の1階で行っている美容事業部からは「ヘアドネーション」という髪の毛の寄付プロジェクトについて担当者が顔出しで紹介。加えて、「ご縁塾」という協力業者会の職人の紹介や、営業マンのおすすめスポットなど、「自己開示」満載の企画になっている。

リフォームの相談につなげるために、「はがき」を付けてはいるが、すぐに問い合わせがあるというわけではなく、ニュースレターを保存しておいて、いざとなったときに電話で問い合わせがくるケースが多い。

「絆作りということが重要で、これがきちっと形成されるとあなたから買いたいと思ってもらえると思っています」

このようなニュースレターでの集客に取り組み始めたのは、メーカーの朝日ウッドテックが主催する勉強会に参加したことがきっかけ。講師を務めるオラクルひと・しくみ研究所のコンサルタント小阪裕司氏の「ワクワク系マーケティング」という考えを販促に応用している。

今期はコロナ禍ということもあり、もう少し落ち着いてから相談するという声が増えてはいるが、さらなる「絆作り」を進めていきたい考えだ。

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