株式会社I.D.Works|代表取締役 田丸 亮 氏|山口県山口市

【プロフィール】

山口県熊毛郡出身。大学を卒業後、住宅販売の仕事に従事する。その後、建築設計事務所での営業責任者を務め、2014年1月に(株)I.D.Worksを設立。ライフスタイルデザインを意識したお客様への対応などで、若い世代を中心に支持を集める。会社創業5年で、現在年間約20棟以上の新築を手掛ける。最近では、デザインを基軸に仕事の幅を広げ、店舗デザイン、オフィスデザイン、空間スタイリングの分野にも活動の幅を広げている。
モットー/「人事を尽くして天命を待つ」
最近観た映画/「ボヘミアン・ラプソディ」
趣味/ゴルフ、庭いじり
家族/妻、長女(8歳)


■ 本気で伝えるべきことは伝える。そこから、お客様との関係性が変わった。

Q)㈱I.D. Worksの業務内容と特徴について教えてください。

弊社の業務内容は、注文住宅・リフォーム・リノベーションなどの住宅関連と、店舗・オフィスなどの商業施設関連となります。売上比率は約50%ずつで、特徴としては、デザインを基軸として幅広くお客様のニーズに対応する仕事を心がけており、物件探しからデザイン・施工までワンストップで行っています。

【㈱I.D. Works事務所/山口県山口市鰐石町】

Q)このお仕事をするきっかけは?

大学(経営学部)を卒業する際に就職先として、ハウスメーカーの営業職に就いたのがきっかけです。実家は、洋服店で家造りの仕事とは就職するまでは全く接点がありませんでした。実際就職してセールスを始めたのですが、最初は本当に売れなかったですね。特に、飛込み営業などもしていたのですが、全く話も聞いてもらえず、営業に関して苦手意識を持っていました。転機になったのは、2社目にお世話になったデザイン設計会社での経験ですね。それまでのハウスメーカーの時は、決まった商品を売りにいくスタイルだったので、その商品に関する知識を伝えるのが営業のセールスだと思っていました。しかし、デザイン設計会社は、注文住宅を扱うので決まった商品はなく、まずはお客様の希望をヒアリングしニーズを聞き出すことから始まるんです。ここで初めて、色々な知識が足りていないのを痛感しました。丁度、転職した時期が、消費税3%から5%に上がったタイミングとも重なって、はじめの6ケ月間はまったく受注できなかったんです。本当に、針のむしろというか、情けない気持ちで。その時に、本気でお客様との向き合い方を考えました。プロとしての確かな知識を勉強することも勿論ですが、それまでの何とか契約してもらおうという姿勢が一番問題だったのではと気づいたんです。お客様に、いかに断られないかを考えてばかりいる態度を取っていては、信頼される訳がないと。そこで、良い意味で開き直り、本気で伝えるべきことは伝えるという、はっきり意思表示をするようにしました。そこから、どんどんお客様との関係性が変わっていき受注にも繋がっていったように思います。

■ 契約からの逆算で、考えることをやめた。まずは、信頼関係を作ることから始める。

Q)受注できるようになった一番のポイントは何だったんですか?

やはり、お客様との根本的な向き合い方を考え直したことですね。本気で向き合うという言葉の意味は、お客様の立場に立ってということです。特に契約のタイミングはお客様の都合に合わせるべきで、自分たちの立場からの逆算で考えるべきではないですよね。まずは、目の前のお客様の問題解決をひとつひとつ一緒に取り組むこと。その中で、信頼関係が生まれ、一生の買い物である家造りを任せて頂けることに繋がるのかなと思います。つまりは、人と人との与信が一番の決め手になると気付いたんです。


【施工中の現場にて/設計~施工まできめ細かくチェックする。】

■ 初年度は、新築5棟のほとんどがOB客からのご紹介。人との繋がりを再確認。

Q)その後、2014年に起業され、5年間で約20棟以上の新築受注されるまでに成長されていますが?

前職で一緒に働いていた同僚含め4人で今の会社を2014年に立ち上げました。最初は、リフォーム事業をメインにしていこうと考えていました。新築を受注するというのは、様々な与信が貯まった後でないと厳しいと考えていたんです。しかし、結果的に1年目から新築を5棟受注することができたんです。実は、独立するにあたって今までお付き合いのあった色々な方々が応援してくださり、全て紹介での受注でした。そのほとんどがOBの方々で、本当に嬉しかったですね。やはり、人と人との与信が一番の決め手になると改めて感じました。この方々の期待を裏切らないような仕事をしていかなければと強く思いました。

【施工実績/LDK(光庭の平屋)】

■ 「私達は、こんな感覚を持った人です。」と伝える為には、「生の声」が大切。

Q)御社は、ホームページなどでの情報発信に力を入れているそうですが?

現在のホームページは、2年前にリニューアルしたモノです。おかげさまで、集客はもちろんのことですが、求人採用にも繋がっています。デザイン・施工などの建築に関する情報は勿論ですが、それ以外の私たちが興味を持っていることを、積極的発信していこうとブログ記事などにも力を入れています。

【公式WEBサイト/ブログ(TOKONOMA~暮らしを“ハレ”にするコラム~)】

Q)ブログ発信は、人手と時間がかかり凄く大変ではないですか?

確かにそうですね。労力としては、とてもかかります。でも今の時代、とても重要なことだと考えています。先程もお伝えした「人と人との与信が大切」という考えに繋がるのですが、やはり私達のことをわかってもらうことから始めるべきだと考えています。いきなり、家を売るということより「こんな感覚を持った人が集まった会社です」と伝えることに重きを置いています。ですので、載せるテキストもなるべく自分たちの「生の声」が伝わるようにと心がけて編集しています。現在は、専任の広報担当が、テーマ設定・取材・記事作成の全てを1人で行ってくれています。その結果、自分達と感覚が似ているお客様がどんどん増えていると実感しています。これからも、スピード感を持ってきめ細かく情報発信していきたいと考えています。

■ 差別化のカギは「独自性を打ち出すこと。」別の土俵を作ることが、大切。

Q)大手ハウスメーカーとの差別化については、どうお考えですか?

それは、やはり独自性を打ち出すことだと思います。同じような商品を提供していては、どうしても価格競争にもなってしまいます。独自性のある商品であれば、自社で適正価格を決めることができるはずです。そうした意味でも、大手ハウスメーカーとは、別の土俵を作ることが大切だと考えています。弊社では、デザインを基軸にした注文住宅がそれにあたると考えています。デザイン性の満足度はもちろんのことですが、お客様とのヒアリング力にもこだわっています。お客様の頭の中にあるふわっとしたイメージを聞き出す。これは、お客様との会話の中で、新しい生活に何を求めるかを一緒に見つけ出す作業ですよね。弊社では営業部ではなく、ライフデザイン部と呼んで一緒にライフデザインのサポートをする意識でいます。

【インタビューの合間に/デザイン力は、社内のコミュニケーションの良さが生み出す。】

■ 住んで喜んでもらえる家造り。それが「In Design Works」。

Q)お客様が、(株)I.D.Worksを選ぶ一番の理由は何だと思いますか?

まずは、やはりデザイン力だと思います。弊社の施工実績などを気に入って、お問い合わせしていただくケースが多いです。その上で、やはりスタッフの対応=人間力だと思います。一緒に、細かなヒアリングやご提案を行う中で、信頼して頂き「●●さんに、お願いしたい!」と言って頂けることが多いです。

Q)最後に、田丸社長の考える“いい家”とは

住む人が、喜んで頂ける家だと考えています。デザインを優先して、住み心地を後回しでは意味がありません。社名にある「In Design Works」という言葉には、住み心地をサポートする為のデザインという意味を込めています。このことは、弊社のスタッフは、みんなきちんと共有認識として持っています。

【インタビュー撮影後/ミーティングルームにて】

取材後記)
山口県山口市にある事務所にお邪魔し取材させて頂きました。以前から、デザイン性の高さで近年受注を伸ばし話題となっているとお聞きしていました。ブログ記事での情報発信などを、しっかりとした理念の上で実行しているのが印象的でした。営業出身の田丸社長だけに、お客様からの与信をつける為には何が必要かを大切にされている表れだと感じました。山口に「In DesignWorksを実践する匠」に出逢いました。


㈱I.D. Works  〒753-0044 山口県山口市鰐石町6-2
TEL)083-929-3960  FAX)083-929-3970
公式ホームページ → http://www.idworks.co.jp


Written by おとわさん
「常に社会情勢にアンテナをはる事務局きっての情報通。」 音羽 翔  ジャパン建材㈱営業推進部推進課 宮城県仙台市出身 AB型 小さい頃の夢/理科の教師 趣味/バスケットボール(学生時...