文喫 六本木(東京都港区六本木6丁目1−20 六本木電気ビル1F)

今世の中で話題になっている事象にスポットを当てみなさんにわかりやすくお伝えする「おとわさんのトレンド解説。はなしのタネ。」第15回目のテーマは、2018年12月11日にオープンしたばかりの今話題の入場料のある本屋<文喫>のお話。本が好きな皆様!!お待たせいたしました!!<文喫>は本と出会うための本屋として誕生しました。本をネットで購入する人が増えている中、本を書店で買う価値を「読書の楽しみや、本のある空間で過ごす時間を体験しに行く場所」として提供することで、書店で普段はあまり出会うことのない本と出会う価値や楽しみを感じてほしいと考えているようです。そこで、このコンセプトを体現するため、店舗内がどういう空間になっているのかを調べるべく、<文喫>に実態調査へ行ってきました。

【受付番号24番でしたが、約45分待ち】

今話題沸騰中の<文喫>って何? ?

<文喫>とは、旧青山ブックセンター跡地に<本と出会うための本屋>として人文科学や自然科学からデザイン・アートに至るまで約3万冊の書籍を販売し、喫茶店を併設している本屋です。この本屋は、本を選ぶ時間こそが最良としていて、幾つかの本を手に取って、コーヒーをお供にじっくり本とコーヒーを味わいながら一日の最後に意中の一冊を見つけてほしいというコンセプトで誕生しました。他の本屋との違いとしては、まずは、入場料1,500円を払うところでしょうか。その代わり、コーヒーと煎茶がお代わり自由で利用時間の制限もなしです。さらに、小腹を満たす食事までその場で取ることも可能です。立ち読みはもちろんのこと、椅子やソファ、寝転べる座敷スペースなどで90席ほどある座席でくつろぎながら、皆さんだけの本の世界に浸ることができます。一般書店にはない一味違う本が揃っているのも特徴ですかね。例えば、「ビジネス」コーナーには最新の人気図書だけでなく、ビジネスに関連する心理学書や文学書などが陳列され、陳列方法も独特で、思わぬ書籍との出会いがありました。

【三万冊の本がずらりと…】

【図書館のように、好きな本を好きなだけ… 】

<文喫>が旧青山ブックセンター跡地に誕生したきっかけは? ?

<文喫>が旧青山ブックセンター跡地に誕生したきっかけは、アマゾンなど本のネット販売が増え、街中の書店が減っていく中で読書好きだけでなく、そうでもない人にも本の魅力を体感してもらう場を作りたいという想いから誕生させたとのことです。本を購入できる場としてだけでなく、企画展やイベントなども行えるようにしており、読書の楽しみ方の最先端を感じられる場になっています。ちなみに今回は、<雑誌の力>展を行っていました。今、ネットなどデジタル媒体で知見を得る世の中になっていますが、雑誌や本など紙媒体で得た知見の方が記憶に残ることを今一度、認識すべきということが伝える企画展でした。10年ぶりの復刊を果たしたヴィジュアル雑誌「hinism(ヒニスム)」の実際の色校正紙を見たり、触ったりして楽しめるほか、展示されているアーカイブも購入することもできました。


【紙媒体の力を再認識すべきというテーマ】

また、<文喫>ではPCやノートを広げての作業も可能ですし、Wi-Fi、電源、ロッカーまで用意されています。2階にはカウンター席もあるので、集中して作業が行えたり、豊富な蔵書からアイデア出しの参考書としても利用可能です。さらに、2階のカウンター席の奥には、「研究室」と名付けられた個室があり、仕事相手との打ち合わせや読書会にも利用できるのは<文喫>だけかもしれません。

<文喫>が話題沸騰中の理由は、今までにないくつろぎ空間??

<文喫>が話題沸騰中の理由は、今までの本屋にはないくつろぎ空間の中から自分がこれだ!!と思える意中の一冊に巡り合えることができる点だと思います。最近では、TSUTAYAとスターバックスなどがコラボして、コーヒーを飲みながら意中の本を消費者に探してもらい、本とコーヒーの購買率を高めている業態も増えてきました。ですが、消費者が本をゆっくりと選び、意中の一冊を購入するというくつろぎの空間になりきれていない気がします。そういった業態が増えている中で、敢えて、<文喫>は入場料1,500円を消費者から取り、時間無制限で閲覧室、選書室、研究室など様々な場所でゆっくりと意中の一冊と出会えるくつろぎの空間を提供することで、消費者に本を買わなきゃいけないという焦る気持ちにさせず意中の一冊を購入してもらえるようにしています。実際、私が<文喫>に行った際、入場料を払うことで本当に欲しいと思える本だけ購入すればよいという気持ちでゆっくりと本を吟味することができました。結局、買いませんでしたが、色々な本に出会えて満足感に浸ることができた気がします。居心地の良さで本の購買率を増やす良い事例なのかもしれません。


【仕事が出来るようなカウンタースペースも用意】

【くつろぎ空間を作るために、ソファまで用意】

工務店も消費者が“居心地が良い”と思える事務所にするべし!!

住宅商品を消費者へ効果的に伝えるために、自社パンフレットやWEBサイトの力を入れている工務店も多いはずです。もちろん、住宅商品の仕様や価格をお伝えすることは大事ですが、打ち合わせをする際は、事務所で消費者と打ち合わせを行いますよね。事務所がWEBサイトのイメージとあまりにもかけ離れていると、悪い意味でのギャップが消費者を逃してしまう場合があります。消費者が工務店やハウスメーカーを選ぶ際は、事務所の外観から事務所内での居心地の良さも重視しているんです。ですので、モデルハウスと事務所を兼用している工務店が増えているのは、自分たちで建てられる住宅を見てほしいのはもちろんですが、消費者が住んだ後の居心地が良さをその場で体験してほしいと考えているからなんです。モデルハウスを建てましょうとは言いませんが、事務所の外観を綺麗にしたり、消費者との打ち合わせスペースを清潔感のある空間にしておくだけでも成約率は上がっていくと思いますので、ぜひ試してみてください。


【<文喫>のWEBサイトイメージ通り、くつろぎ空間でした】

Written by おとわさん
「常に社会情勢にアンテナをはる事務局きっての情報通。」 音羽 翔  ジャパン建材㈱営業推進部推進課 宮城県仙台市出身 AB型 小さい頃の夢/理科の教師 趣味/バスケットボール(学生時...