今回の快適めしのお店)森下菓子店
住所)静岡県藤枝市本郷92
営業)9時30分~19時
休日)無休


暑すぎて、心なしかセミの鳴き声も元気がなく聞こえる今年の夏。セミの鳴き声を聞くと「夏だなぁ~」と感じますね。九州はほとんどアブラゼミかクマゼミしかいないので、上京してそこらでミンミンゼミが鳴いてるのを聞いて不覚にも感動していた、元虫捕り少年のうっしーです。今回の「快適めし」では静岡県藤枝市の匠から紹介された夏の風物詩を紹介します!

今回の舞台は静岡県藤枝市。この日はおとわさんとの同行で静岡に来る前に別の工務店様の取材があったのですが、本当に物凄い猛暑日でした。静岡県藤枝市の匠、株式会社石川木材様に着いたときには、移動の疲れと35度を超える暑さで少しグロッキーになっていたうっしー。当時の写真を見るだけでも汗を拭いたい気持ちになってきます。しかし、自らの務めは果たさねば!ということで、近くの「快適めし」について匠に聞いてみたところ・・・。

「近くに美味しいかき氷屋があるよ」とのこと。かき氷!!一日中猛烈な熱気を浴びてきたこの状況で、その言葉はあまりにも甘美に響きます。そして、「快適めし」について同僚から「たまには趣向を変えてスイーツがあっても面白いんじゃない?」と言われていたこともあって、この紹介はまさに一石二鳥、渡りに船です!お店はこの道路を真っすぐ行けばあるとのことで、工務店様に面した道路に沿ってほんの3分ほど歩くと、「かき氷」と書いてあるのぼりが見えてきました。

こちらが、今回紹介された「森下菓子店」です!お店の名前の通り、こちらは地元の和菓子屋さんなのですが、夏限定でかき氷をやっているそうです。そして、それが結構評判で地元の外からわざわざかき氷目当てで訪れる人も多いとのこと。一見、駄菓子屋さんのようで、なんだか懐かしい気持ちになりますね。さてさて、店頭に飾られた赤字の「氷」を見てなんだか涼しい気になってきたところで、中に入ってみましょう!

うわー、店内は雑多にテーブルと椅子が置かれていて、電気も点いていないのですが、凄くノスタルジーを感じる雰囲気です!まさに日本的な田舎の夏の風景と言えるでしょう。普段は地元の人しか来ないようなところに、突然自分のようなワイシャツを着たよそ者の男が訪れるなんて、なんだかドラマの冒頭シーンみたいだ~と妄想してしまいます。まぁ、かき氷を食べに来ただけなんですけどね!(笑)

さて、壁に貼られたメニューを見てみると、結構な種類があります。いろいろ試してみたい気持ちもあるのですが、前回の冒頭でもお話した通り、私うっしーはかき氷なら宇治金時が大好きなのです!なので、ここでもやっぱり宇治金時!お店の奥にいた女将さんに注文を伝えて、使い込まれた椅子に座って待っていると・・・。

■かき氷(宇治金時) ¥350(税込)

来ました、今回の「快適めし」、特大サイズの宇治金時です! 今まで耐え忍んできた暑さのせいで、すぐさまがっつくうっしー。あー、冷た美味~い・・・。都心で流行りのかき氷屋ではパウダーみたいなふわふわした氷なのが多いですが、ここのかき氷の質感は結構ざっくりめで、昔ながらの手作りかき氷という感じです。でも、このサクサクとした食感は食べてるっていう感じがあっていいですね。抹茶シロップもいい塩梅です。でも、そういえば宇治金時の「金時」が見当たらないなと思いながら、食べ進めていくと・・・。

奥底から出てきましたよ、「金時」が。しっとり粒あんですね、どれ一口。・・・、これ凄く美味しい!!粒あんらしい食感がしっかりしていて、口の中で豆本来の甘さが広がっていきます。抹茶シロップとの相性ももちろん抜群だし、奥ゆかしい味わいの完成度の高い小豆です。後で女将さんに話を聞いたところ、もともと饅頭作りを長くやってきていて、夏には宇治金時にその小豆を使っているそうなのです。まさに和菓子屋のこだわりが込められている「金時」。これは美味い、ここまで来た甲斐があったなぁ・・・。

半分ほど食べ終えたところで店内を見渡すと、近所の奥様方がかき氷を食べ終えて談笑していたり、自転車で来た子どもたちが楽しげにそれぞれのかき氷を味わっていました。セミの鳴き声が遠くから聞こえ、ゆったりとした時間のなか眼前で繰り広げられる光景は、まさにいつかの夏休みといったところです。このノスタルジーあふれる空間で食べる昔ながらのかき氷、・・・格別です!ごちそうさまでした!

今回伺った「森下菓子店」は和菓子作りで培った技をかき氷に活かし、地元の人々に長い間親しまれている地域の名店でした。そんな評判がローカルTV局を通して伝えられ、現在では地元外からも訪れるお客さんも多くなり、盛況時には行列ができるほどなのだそうです。しかし、店構えは素朴なままスタンスを変えず、実直なまでに昔ながらのかき氷を作り続けているというところに「匠」を感じます。『快適住実の家』が「匠」として会員工務店様を取り上げてきたのも、地域密着の姿勢や熟練の技、ハンドメイドへのこだわりといった魅力をお客様に伝えていくためです。この『快適住実の家』のコンセプトについて、改めて考えるいい機会となった今回の「快適めし」でした。
                            

Written by うっしー
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