2050年のカーボンニュートラル実現に向け、国は「住宅省エネ2023キャンペーン」として3つの支援事業を立ち上げています。
今回はその中の一つである【先進的窓リノベ事業】についてご案内します。

リフォーム限定の補助事業ではありますが、注目度抜群の事業となっていますので、是非ご一読ください。

住宅省エネ2023 キャンペーンって？

「住宅省エネ2023キャンペーン」とは、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、住宅の省エネ化を支援するために創設された事業の総称です。
それぞれの概略は下表のとおりとなっています。

住宅省エネ2023キャンペーンホームページの内容を元に作成

※1…世帯属性制約あり　（子育て世帯、若者夫婦世帯）
※2…工事内容と世帯属性による
※3…工事内容による
※4…設置する給湯器に応じる

【先進的窓リノベ事業】について

【先進的窓リノベ事業】の概要については、経済産業省・環境省の作成している資料（下記添付PDF）をご参照ください。

先進的窓リノベ事業の概要.PDF
住宅省エネ2023キャンペーンホームページより

なぜ窓のリフォームに限定したのでしょうか。
そこには脱炭素社会の実現に向け日本の住宅事情が抱えている問題があります。
ご存じのように、脱炭素社会に向け「家庭部門において、2030年度には2013年比で66％削減すること」が盛り込まれています。しかもその排出量の約5割は「冷暖房」と「給湯」が占めており、重点的に取り組む必要があります。

冷暖房による二酸化炭素の削減には、「①住宅の断熱性能を高めること」と「②開口部の熱の流失入を改善すること」が重要です。我が国の住宅における開口部は、「アルミサッシ＋単層（1枚）ガラス」の組み合わせが約7割（環境省試算）にも及ぶとされています。

今回の事業をきっかけに、自宅の窓を「高断熱サッシ（樹脂サッシ＋複層〈2枚以上〉）」に交換することで二酸化炭素の削減に貢献することが可能と考えられています。しかも断熱性能の高い商品を採用した場合は、より高い補助を受けることができます。そのため、今回の事業は、その部分に注力したものとなっています。

注目する理由は？

窓の取り替えは【こどもエコすまい支援事業】でも可能ですが、なぜこの事業が注目されているのでしょうか。その理由は、「【こどもエコすまい支援事業】に比べて、補助額が大きいこと」・「窓の性能で補助額が大きく変わること」にあります。

補助額の上限は上記に記載したとおり、【こどもエコすまい支援事業】が断熱改修・設備など諸々含めているのに対し、【先進的窓リノベ事業】は窓だけでの金額になります。性能による補助額の差についても、【先進的窓リノベ事業】では補助額が大きく変わります。

注意事項

【先進的窓リノベ事業】は、事業者登録と工事契約後の着手が条件になっています。
また、「玄関ドア」についてはこの事業の対象にはなりませんので補助金活用の際は【こどもエコすまい支援事業】を併用することになります。その際、補助金活用の最低金額もありますので注意しておきましょう。

ご不明な点はホームページ（https://window-renovation.env.go.jp）でご確認ください。